沓形地区水域監視委員会(北海道利尻町)

● 活動項目

国境・水域の監視

● 組織の構成

漁業者、利尻漁協沓形支所(15名)

● 地域の現状・課題

  • 沓形地区のある利尻町は、北海道北端の日本海上にある利尻島の西南部に位置し、同じ島内にある利尻富士町と接しています。
  • 地区の基幹産業であります水産業は、リシリコンブやウニ漁等の磯付漁業とホッケやナマコ漁等の漁船漁業が盛んです。
  • しかし、トドやオットセイによる漁業被害が多発し、水揚げ等に長年大きな影響を及ぼしている現状にあります。
  • 近年、不審船の情報も多くなっており、過去には木造船の漂着が確認されています。
  • また、その他漁具やロープ、流木等の漂流物が海岸に打ち上げられており、漂流物と漁船の衝突防止等操業時の安全確保が喫緊の課題となっています。
  • これら海獣類をはじめ、不審船や漂流物等が地区の安全を脅かしており、周辺海域や沿岸の異常を早急に発見、対応できるような体制が求められています。

● 活動の内容

  • 海域や沿岸の異常を早急に発見、対応することを目的に平成28年度に組織を設立し、監視活動を行っています。
  • 監視活動は12月~翌年3月に集中して行っており、平成30年度と令和元年度にはそれぞれ延べ200名(200隻)が実働しました。
  • 水域監視海域:沓形地区沖合
  • 水域監視面積:48.9㎢
  • 水域監視外周:36.6㎞

水域監視活動

● 活動の効果

  • 通報件数は平成30年度が流木1件と海獣類が7件。令和元年度が流木1件、海獣類29件と大幅に伸びています。
  • 当町内仙法志地区と隣接する利尻富士町鴛泊、鬼脇地区とで活動を通じて得た情報を共有するとともに、監視活動する構成員の意識が高まり、当地区の活性化にも繋がっています。

日本海を北上するトドの群れ

日本海を北上するトドの群れ